イライラする
元気が出ない
不安で頭がいっぱい
そんなことよくありますよね。

毎日ですよ
私たちの体や心は「自動的」に働いている部分がほとんどです。
ならば・・
私たちがその「仕組み」を知って、少しでもうまく調節できたとしたら・・・
私たちの体を自動的に動かしてくれている「自律神経」の新しい考え方。
自分の仕組みを知って、さらにますます人生を操縦していきませんか?



自律神経の新しい考え方
ポリヴェーガル理論について解説していくよ
ポリヴェーガル理論とは?
ポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)は、
アメリカの精神生理学者スティーブン・ポージェス博士によって提唱された理論です。
自律神経は私たちの体を自動的に調節してくれている神経です。
わざわざ「よし、心臓の心拍数を上げるぞ」と意識しなくても
自動的に調節してくれています。
・頑張る時のアクセル役の交感神経
・休む時のブレーキ役の副交感神経
この2つは結構有名ですが「もう一つ」の神経があるよ!
と提唱しているのが「ポリヴェーガル理論」です。
従来の「自律神経=交感神経(興奮)vs 副交感神経(リラックス)」という二元論をアップデートし
私たちの神経系が「安全・危険・生命の危機」という
環境の変化に合わせて3つのモードで切り替わっていることを説明しています。
3つの反応モード
私たちの自律神経は、進化の過程に沿って以下の3段階の階層構造を持っています。
副交感神経とは「迷走神経」のこと。
これが2種類に分かれているのに注目してください。
背側迷走神経というのが、いわゆる旧来の副交感神経のイメージです。
そこに加え「腹側迷走神経」という概念が新しく加わっているのがポイント!



3つのモードを使い分けて
体を守ってくれています!
| 段階 | 神経の種類 | 状態 | 役割・行動 |
| 第1段階 | 腹側迷走神経 (新) | 社会交流モード | 安心・安全を感じている状態。表情が豊かになり、他者とコミュニケーションが取れる。心身の修復・成長が行われる。 |
| 第2段階 | 交感神経 | 戦うか逃げるかモード | 危険を感じた状態。心拍数が上がり、動悸や不安、怒りを感じる。活動的だがストレスフル。 |
| 第3段階 | 背側迷走神経 (旧) | 凍りつき(シャットダウン) | 生命の危機(逃げられない絶望)を感じた状態。無気力、解離、うつ状態、失神。エネルギーを最小化して生き延びようとする。 |
交感神経は「戦う系」の神経です。
・プロジェクトを成功させる
・みんなの前でプレゼンをする
体のパフォーマンスを高めてくれていますが
頑張り続けると疲れてしまいます。
連勤が続くと疲れてしまいますよね。
背側迷走神経は「シャットダウン系」の神経です。
交感神経が働きすぎて「オーバーヒート」した時に
体や心を強制シャットダウンさせます。
これにより、生き延びるためのエネルギーを節約することにつながります。
で、この2つだけだとしんどいですよね?
幸せの鍵を握る「腹側迷走神経」とは?
この理論で最も重要なのが、もう3目のの「腹側(ふくそく)迷走神経」です。
これは哺乳類だけが持つ新しい神経で
心臓の鼓動を穏やかに保ち、表情筋や聴覚とつながっています。
要するに
今は安心だ!という時に働くモードです。
この神経が働いていると、私たちは人とのつながりの中に安心感を見出し、
心身の健康を維持することができます。
逆に、ストレスが溜まるとこの神経のスイッチが切れ
イライラ(交感神経)や無気力(背側迷走神経)が
強くなってしまうのです。
つまり
私たちの負の感情をうまく乗り越えるには
腹側迷走神経(安心モード)を活性化させると良いわけですね。
ではどうやればいいのでしょう?
理論のポイント:ニューロセプション
ポリヴェーガル理論には「ニューロセプション」という重要な概念があります。
- 意識的な「認知」ではなく、神経系が「無意識」に周囲の安全性をスキャンしている仕組みのことです。
- 相手の表情、声のトーン、環境の音などを察知し
瞬時にどのモード(安全・戦う・凍りつく)に入るかを自動で決定します。



これら3つのモードは意識しなくても「自動的」に反応しちゃうんだ!



隣でヒソヒソ話が聞こえてきたら
「私のことかも?」なんて
ドキドキしちゃう、あれですね。
大切なことは「今、私はどのモードになっているのかな?」
とチェックしてモニタリングすることです。
無理にモードを変えよう!と頑張りすぎる必要はありません。
モード自体は直接はコントロールできません。
どのモードであっても「一生懸命、私を守ってくれている」のです。
腹側迷走神経を働かせるには
1. 「吐く息」を意識的に長くする
自律神経の中で、唯一私たちが意識的にコントロールできるのが呼吸です。
- ポイント: 吸う息よりも「吐く息」を2倍の長さにします。
- なぜ?: 息を吐くとき、迷走神経が心臓にブレーキをかけ、強制的にリラックス状態(心拍の低下)へと導いてくれるからです。
2. 「喉の振動」を活用する(ハミング・読経・歌)
迷走神経は喉の奥を通り、発声に関わる筋肉をコントロールしています。
- ポイント: 唇を閉じて、喉の奥を震わせるように「ムーーー」と低くハミングします。
- なぜ?: 物理的な振動が直接、神経へのマッサージ効果となり、安心モードのスイッチが入ります。
3. 「顔の筋肉」を動かす
腹側迷走神経は、表情筋ともリンクしています。
- ポイント: 鏡を見て口角を少し上げたり、頬を軽くマッサージしたりします。また、冷たい水で顔を洗うのも効果的です。
- なぜ?: 表情筋が動くことで、脳が「今は誰かと交流できる安全な状態だ」と勘違いして、安心モードを起動させます。
4. 「心地よい音」を聴く
中耳の筋肉は、腹側迷走神経によって「人の声」を優先的に拾うように調整されています。
- ポイント: 好きなアーティストの歌声、自然の音(川のせせらぎ)、または信頼できる人の穏やかな話し声を聴きます。
- なぜ?: 高周波すぎない、抑揚のある穏やかな音は、神経系に「周囲に敵はいない」という安心感を与えます。
5. 「人や動物」とのつながりを感じる
これが最も強力な方法です。
- ポイント: 信頼できる人と目を見て話す、ペットに触れる、あるいは「誰かに大切にされた記憶」を思い出すだけでも効果があります。
- なぜ?: 哺乳類の神経系は、他者の「安心している神経系」と同期するようにできています(これを共調整と呼びます)。



一人の場合でもセルフハグと言って自分を抱きしめることも
効果があるらしいよ
人間らしさは「最新OS」のようなもの
私たちが「人間らしく(理性的・穏やか・思いやりを持って)」いられるのは
最新のシステムである【腹側迷走神経】が働いている時だけです。
しかし、このシステムには大きな特徴があります。
1. 「人間らしさ」は真っ先にフリーズする
この最新システムは、非常にデリケートです。少しでも「不安」や「脅威」を感じると
脳は「人間らしく振る舞っている場合じゃない!」と判断し
この最新OSを真っ先にシャットダウンしてしまいます。
2. 生き残るために「本能モード」へ強制送還
最新OSが切れると、私たちは一気に「古い本能のモード」へ切り替わります。
- イライラ・攻撃的になる(交感神経:爬虫類モード)
- 無気力・動けなくなる(背側迷走神経:魚類モード)
これは命を守るための「強制的なモード変更」です。
【まとめ】「性格」のせいにせず、自分を責めないために
ポリヴェーガル理論が私たちに教えてくれる最も重要なこと
それは
「あなたの不調は、性格のせいでも、努力不足のせいでもない」
ということです。
負の感情に囚われた時
・問題を解決しようと頑張る!
・自分の性格を変えようと努力する!
と意気込む前に
大切なのはまずは自分を「安心」させてあげること。
腹側迷走神経を(人間らしさ)の再起動してあげるのを最優先するのはいかがでしょうか?
一度しかない人生、QOL上げていきましょう。









コメント