生きるのがつらくて困っている。
つらい気持ちをどうにかしたいのですが
良い方法はありませんか?
それならACT(アクト)という心理療法がおすすめだよ!
メンタリストDaigoさんも紹介している
アクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT;アクトと読みます)という心理療法
上手な生き方って学校でも教えてもらえなかったですよね?
アクトは人生を「しなやか」に生きるための具体的かつ効果的な方法論です。
でも専門用語が多くて難しいよ
有用な心理療法として誰でも活用できる方法ですが
専門用語が多すぎて意味がわからないとお困りではないでしょうか?
この記事では
アクセプタンス&コミットメントセラピー(ACT;アクト)
についてわかりやすく解説していきます。
さあ、しなやかな生き方を手に入れよう!
ACTの目的は「心理的柔軟性」を高めること
人生の中で起きる様々な問題や課題に直面します。
あなたも大きなプレッシャーやストレスに押し潰されそうになった経験ありませんか?
ACTの目的は「心理的柔軟性」を高めることです。
【心理的柔軟性】
十分な気づきと完全に開かれれた心を持って「今、この瞬間」に存在し、自分の価値に従って行動する能力を指す
ラス・ハリス著「よくわかるACT」より
それらの問題や課題に押しつぶされずに
上手にいなしていく力が「心理的柔軟性」です。
人生のいろいろな問題に上手に対処するスキルを身につけることが
ACTの目的だよ!
でもどうやって身につけるの?
「心理的柔軟性」を高めるための6つの構成要素
心理的柔軟性を高めるためには下記の6つの要素のスキルを高めていきます。
それぞれが独立した要素ではなく、それぞれ行ったり来たりしながら進めていきます。
用語が難しすぎる・・・
まずは特に重要な3点に絞って理解していこう!
ACTの要素は難しく見えますが
その中身はシンプルです。
まず6個のうち次の3つから取り入れていきましょう。
まずは、この3つから!
ACTの基本的な構成要素は下記の3つです。
ざっくりとACTの概要を見ていこう!
- 今、ここに、いる
- オープンになる
- 大切だと思うことをする
1今、ここに、いる
「今、ここに、いる」とは、現在の感覚に集中することを言います。
マインドフルネスとも言われているよ!
どうして今に集中するの?
あなたは「過去」のことで悔やんだり、「未来」のことで心配なことありませんか?
例えば、上司に嫌味を言われて腹が立ったとしましょう。
「なんでやねん。腹たつわぁ〜(過去)」
「また言われたらどないしよ?(未来)」
ネガティブな感情の正体は「過去」や「未来」のことを考えすぎてしまうことなのです。
マインドフルネスは下記のように「今の感覚」に集中することです。
- 呼吸の感覚に集中する
- 歩くことに集中する
- 食事を味わう
- 匂いを嗅ぐ
- お風呂に入って暖かさを感じる
五感(今)に集中することでネガティブな感情(過去・未来)と距離を置く
2 オープンになる
オープンになるとは自分を客観的に観察して、
ネガティブな感情をありのままの受け入れている状態です。
ネガティブな感情を消さないの?
ネガティブな感情は抵抗するほど大きくなっちゃうんだ!
ネガティブな感情は「消そう」「考えないようにしよう」と抵抗すると
余計に大きくなる性質があるのです。
ネガティブな感情を消すのを諦め、上手な距離感をつかむスキルを学ぶことです。
ネガティブな感情を受け入れるってできるかな?
大丈夫。さらに詳しく解説していくよ!
3 大切だと思うことをする
大切だと思うことをするとは、あなたの価値に沿った生き方を選ぶと言うことです。
価値って何?
あなたにとって大切なことだよ!
例えば、結婚することに不安があったとしましょう。
「前みたいに失敗したらどうしよう(過去)」
「うまくいくか心配(未来)」
ネガティブな感情で頭がいっぱいだと、上手に行動できません。
心理的柔軟性は高まりません。
ネガティブなことばかり考えていても何も解決しないでしょ?
先ほどの「今、ここに、いる」「オープンになる」状態でいると
- 健康にいい食事を毎日作ってあげていたい⇨料理の勉強をしよう
- 家族とアウトドアで自然を感じて生活したいわ⇨車を買おう
- お互い好きなことに熱中できる夫婦でいたいわ⇨夫婦で何がしたいか話し合おう
のような自分にとって大切なことができるようになります。
適切な行動が取れるから、問題を解決できるんだよ!
ネガティブな感情から上手に距離を置いて
自分の大切なことをしていこうってことかな?
その通り!それがACTの考え方なんだ!
ネガティブな感情を消そうとせず、上手な距離感で付き合いながら、自分にとって大切なことをすると
しなやかな生き方が手に入る!
アクセプタンス・コミットメントセラピーをさらに細かくみていこう
大まかなACTのイメージは掴めましたか?
先ほどの3つの構成要素をさらに細かく6つの構成要素に分けて
見ていきましょう。
1、今、ここに、いる
- 「今、この瞬間」との接触:今起きているすべてのことに意識を向け、関わりを持つこと
- 文脈としての自己:自分の意識を意識している状態
「今、この瞬間」との接触
今、この瞬間との接触?
「マインドフル」な状態になるスキルのことだよ。
「マインドフルネス」とは
「過去」や「未来」のことをに捉われて彷徨っている心の状態を
「今」に引き戻すことです。
他の様々な心理療法の基礎になっているので、
ひとまずこのスキルから練習すると役立ちます。
下記の記事で具体的な方法を解説しています。
文脈としての自己
文脈としての自己?
メタ認知とも言われているよ
文脈としての自己とは自分を客観的に見ている状態です。
- 自分が怒っていることに気づいている
- 自分の考えを眺めている
- 自分の行動を振り返っている
怒りで我を忘れていると何も見えなくなりますね。
ふと冷静になって
「あらやだ、私ったら・・・取り乱しちゃって」
このように客観的に自分を見ることができる状態が「文脈としての自己」です。
この視点を獲得すると
ネガティブな感情に捉われずに
自分の大切なことを行いやすくなり「心理的柔軟性」が高まるんです。
ACTでは自分自身を眺めるスキルを高めます。
下記の記事でさらに詳しく解説しています。
2、オープンになる
- 「脱フュージョン」:自分の思考、想像や記憶から「一歩下がり」自分を切り離す・距離をおくこと
- 「アクセプタンス」:痛みを伴う感情や感覚に心を開いてうけいれる場所をつくること
脱フュージョン?
ネガティブな感情や思考から自分を切り離すことだよ!
脱フュージョン
ホラー映画を見ているときそれが映画だということを忘れて没頭してしまうことがあります
このようにネガティブな感情と自分が強く結びついている状態が「認知的フュージョン」です。
スマホが鳴って「ハッと」と映画から気がそれて
「そういや私が今見ているのはただの映画だった・・」と気づくことがありますよね
これが「脱フュージョン」です。
下記の記事で「脱フュージョン」についてさらに詳しく解説しています
アクセプタンス
アクセプタンス?
ACTではネガティブな感情や思考は消そうとせずに
「あるがまま」にするんだ!
ネガティブな感情や思考を「消したい!」と思いますよね。
「アクセプタンス」とはネガティブな感情や思考を消そうとせず「あるがまま」に受け入れるスキルのことです
ACTではネガティブな感情や思考を消そうとしても逆にうまくいかないことを学んでいきます。
そのことを「創造的絶望」と呼んでいます。
ここがACTのミソと言っても過言ではありません。
下記の記事でさらに詳しく解説しています。
3、大切なことをする
- 価値:自分にとってなにが大切かを知ること
- コミットされた行為:価値に導かれながら効果的な行動をとること
価値の明確化
「価値」とは
自分が人生で何を大切にしているか、自分は基本的にこう生きていきたいという方向性のことです
あなたの大切なことは何ですか?
即答するのは難しいのではないでしょうか?
ネガティブな感情や思考に捉われていると自分の大切なことが見えなくなってしまうのです。
ACTでは自分の「価値」を見つけていくスキルを学んでいきます。
自分の価値を明確化したい方へ
下記の記事で詳しく解説しています。
コミットされた行為
「コミットされた行為」とはこのような自分の価値に沿った行動を取ることです
基本的に4つのブロックからなっています。
- 特に変化をもたらしたい生活領域を1つ選ぶ
- その領域において追い求めたい価値を選ぶ
- その価値に従ったゴールを立てる
- マインドフルに行動に移す
例えば「健康」と言う生活領域を選んだとしましょう。
あなたの価値が「健康に良い食べ物を美味しく味わいたい」であれば
豆類、魚、野菜、きのこを週3回は食べるという目標を立て
それを実際に行動に移していく。
といった具合です。
ACTではあなたの行動をより役に立ち、意味のあるものに変えていくのが目標なのです
コミットされた行為について下記の記事でさらに詳しく解説しています
超訳的な解釈〜専門用語が苦手な人へ〜
いかがでしょうか?
さらに超訳的にまとめるとこのようになります。
この6つをいったりきたりしながら
スキルを高めていくんやで!
まとめ:心理的柔軟性を高めてしなやかに生きよう!
いかがでしたか?
ACTは用語が難しいですが
どんな人でも活用できる人生を生きるための有用なツールになります。
・現実をありのまま捉える(アクセプタンス)
・適切な行動を取る(コミットメント)
単純にいえば
ネガティブな感情に惑わされないで、あなたの大切なことをやって生きていこうぜ!
これが活力ある人生を生きる方法だとACTは教えてくれているのです。
ACTはスキルであり、自動車の運転のように楽しみながら少しずつ学んでいくものです
私もACTを日々実践し日に日に少しずつ人生という道路の運転を学んでいます
自分の価値にあった道路を、自分らしく走っていきたいですね
一度しかない人生、ますます「あるがまま」QOLを高めていきましょう
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