「アクセプタンス」の意味を教えてください。
つらい感情をそのままにするなんて無理です。
アクセプタンス&コミットメントセラピーは
活力のある人生を送るために「心理的柔軟性」を高める心理療法です。
人生の困難を乗り切る「スキル」を高めることに役立ちます。
しかし
専門用語が多くてとっつきにくいですよね
この記事では
ネガティブな感情・思考との上手な突き合い方である
「アクセプタンス」
について詳しく解説していきます
嫌な気持ちと付き合い方が変わるよ!
アクセプタンスとは「あるがまま」にしておくこと
アクセプタンスとは
自分の思考と感情をあるがままにしておくこと
そのままになんてできないよ
「アクセプタンス」で誤解されやすいのは下記の点です
- ネガティブな感情や思考を我慢すること
- ネガティブな感情や感情に耐えること
ネガティブな感情や思考に抵抗しないことだよ
- ネガティブな感情や思考と闘うのをやめる
- ネガティブな感情や思考を今ある場所にそのままおいておく
- ネガティブな感情や思考を押しの蹴るためにエネルギーを浪費しない
抵抗しないようにできるかな?
ネガティブな感情や思考に抵抗してもムダなことを確かめてみよう!
体験の回避:嫌なこから逃げたくなるのは普通のこと。でも・・・
体験の回避
苦痛になると予想される体験を抑制・コントロール・除去するように促す心理的なルール
ネガティブな感情や思考を避けようとするのは人間の性です。
人間は下記の方法で「体験の回避」を行おうとします
- 気を紛らわす
- 離れる
- 考える
- 物質依存
具体的には下記のようなものがあります。
私も心当たりがありますが、あなたはいかがですか?
- ギャンブル
- アルコール
- タバコ
- お菓子
いずれもネガティブな感情や思考から「一時的に」逃れるために有効かもしれません
しかし
問題そのものは解決されず、長期的には逆効果(依存症の原因)になってしまいます。
ネガティブな感情や思考を消そうとすると逆効果でしょ?
つらい気持ちから逃げたり、消そうとしても無駄なのか
次は「創造的絶望」について考えてみよう。
「創造的絶望」:ネガティブな感情や思考への抵抗はムダ!
創造的絶望 Creative Hopelessness
自分の気持ちをコントロールしようと懸命になるほど、豊かで充実した生活は遠のき、悩みや苦しみが増えると言う現実を受け入れること。
今まであなたが行ってきた
ネガティブな思考や感情を消そうとしたあらゆる取り組みが無駄だった
このことに
気づくのが「創造的絶望」の目的です。
下記の質問に考えてみましょう。
- これまでにどんなことを試してきましたか?
- それはどのように役に立ちましたか?
- そのためにどんな代償を払いましたか?
どうやっても消せなかったよ
その分のエネルギーを
「価値」のある行動に費やそう!と言うのがACTだよ
創造的絶望については下記の記事でさらに詳しく解説しています。
「アクセプタンス」のための具体的テクニック集
ネガティブな感情や思考はどうすることもできないことが
理解していただけたと思います。
じゃあどうしたらいいのさ?
具体的な方法について解説するよ!
ネガティブな感情や思考を「ありのまま」にしておくためのテクニック
- 観察する
- 息を吹き込む
- 広げる
- そのままにしておく
- モノ化する
- 普通なことだと捉える
- 自分を慈しむ
観察する
好奇心旺盛な科学者になったつもりでネガティブな感情や思考を観察してみる
息を吹き込む
ゆっくりとした腹式呼吸で、その感情や思考にゆっくりと息を吹き込んでスペースを広げてみる
広げる
感情の周りにスペースを作る、広げる、開くイメージをする
そのままにしておく
感情や思考がそこにあるのをそのままにしてみる
モノ化する
感情や思考を何かのものに喩えてみる。姿や形を想像してみる。
普通のことだと捉える
喜び、好奇心、愛情などポジティブな感情の時もあれば
怒り、恐れ、悲しみなどネガティブな感情もあることが人間であれば当然だと考える
自分を慈しむ
その感情を最も強く感じるところに手を当てて、その周りの空間を広げてみる
まとめ:「アクセプタンス」は価値に基づく行動を増やすため
「アクセプタンス」の目的は
価値に沿った行動が取れるようになることです。
「価値」と「コミットされた行為」とセットで考えようね!
嫌な気持ちを消すためじゃなく
大切なことをするためにアクセプタンスがあるのね。
その感情を受け入れることで、あなたにとって本当に大切なことができるようになるとしたら
あなたは感情を受け入れるスペースを作ってみようと思えますか?
「沼地を渡るメタファー」
あなたは登山が大好きです
ある日、頂上からの素晴らしいと評判の山に登ることに決め準備を始めました。
ところがいざ山に近づいてみると、山の四方が沼地で囲まれていることがわかりました。
予想外の出来事で、あなたはとても困惑してしまいます。
その山に登るためには沼地を渡っていくしかありません。あなたは仕方なく沼地を渡って行きます。
そこでジタバタして沼に足を取られている必要はありません。なぜならあなたにとって大切なのは
ラスハリス 「よくわかるACT」より抜粋(一部改変)
その山を登っていくことです。
沼地に足を取られている暇はありません。
ネガティブな感情や思考という「沼」にハマっていたら
本当に大切なことが出来ず活力のある生活につながりません。
沼は消えませんが、沼に足を取られすぎてエネルギーを吸い取られないために
「アクセプタンス」が役に立ちます。
一度しかない人生、QOL高めていきましょう!
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