仲間と協力したいのにケンカばかり・・・
会社や部活など
チームで力を合わせないといけないのに
意見が合わずに言い争いになる
どうして建設的になれないのかな?
それって「信念対立」という問題かも!
信念対立とは、自分の信念を自覚することなく絶対視することで怒る根源的な対立のこと。
つまり
自分の考え方が正しい!という意見がぶつかり合うことです。
きのこの山、たけのこの里どっちが美味しいかでケンカになったよ。
この記事では
京極真 「医療関係者のための信念対立解明アプローチ」より
・チーム医療をしたいのに職種同士で言い争いになる。
・会社のプロジェクトチームで言い争いになる。
という「信念対立」という問題を解消する「信念対立解明アプローチ」という必殺技を紹介します。
チームをまとめるための必殺技だよ。
ぜひ会得してくださいね!
信念とは?
「きのこの山」が美味しい!間違いない!
そうそう、そういうやつ。
「こういう時には、この治療をすべきだ」
「男が台所に立つだなんて恥ずかしい」
「きのこの山の方がたけのこの里より絶対美味しい」
私たちは知らないうちに、自分の考え方を絶対視してしまいます。
当たり前じゃん。絶対「キノコの山」の方が美味しく感じるもの!
「絶対にこう」という信念がぶつかればケンカになるよね。
このような「信念」が対立することを【解明】していくのが
信念対立解明アプローチです。
では具体的にどのように行なっていくのでしょう?
STEP① 相手の「関心」とその「キッカケ」を明らかにする
①相手の関心ごとを明らかにする
そもそも「きのこの山」のどんなところが大切なのさ?
だってチョコレートの味がしっかりするじゃないか!
なるほど。チョコレートの味が特に大切なんだね。
②そう考えるようになったキッカケを明らかにする。
で、そう思うようになったキッカケって何かあるの?
昔からストレス解消にチョコレートを食べる習慣があったんだ。
テスト勉強の時に食べると、はかどるんだよ。
歯ごたえもあるからね。
へぇ。ストレス発散や気分転換のため
だったんだね。
このように相手の主張の
「関心」と「キッカケ」を明らかにすることが「信念対立」を解明するための下準備です。
相手の関心事や、キッカケが分かるだけで相手の信念の構造が明らかになってきます。
さて、では信念対立を解明するためには相手の「関心」やそう思った「キッカケ」を明らかにする必要があるのでしょう?
私たちは「関心」に応じて、違った世界を生きているから。
就職して車で通勤すなければならないという「キッカケ」
でアノ車に「関心」が向くと
「アノ車」が街中でたくさん走っている。
と気づくようになる経験はないでしょうか?
あるいは
妊娠・出産するというキッカケで、今まで関心が変わると
マタニティグッズや、ベビーカーなどが目につくようになる。
このように
このような考え方を構造構成主義といいます。
さらに別の例では
同じ「水」というものも、洪水の状況と、砂漠の中という状況では
その価値・意味・存在が変わってきます。
物事の価値・意味・存在はその時の状況や関心によって変化する相対的なものと考える訳です。
ま、言われてみればそうだね。
その当たり前に気づいてもらうために
相手の「関心」やその「キッカケ」を聞いていくんだよ。
状況や関心によって信念は人ぞれぞれ違うのね。じゃあ、言い争っても仕方ないじゃん。
ふーん。私はストレス解消のためにチョコレートが好きだから
「きのこの山」推しって思ってたってことか。
みんなが「ま、そうだよね」と誰もが合意できる考え方を
共有することがスタートだよ。
STEP② 信念の前提を揺るがしていく
次に
自分の信念が絶対的でない。
ということに気づいてもらえるように質問をして仕掛けていきます。
- そう思う「根拠」って何なんですか?
- どうしてみんな同じだって言えるんですか?
どうしてみんな「きのこの山」が美味しいって言えるの?
その根拠ってあるの?
歯が悪い人で、それでもお菓子を食べたいという点に
関心がある人なら「たけのこの里」じゃないと食べられないよ。
むむむ。まあ、人の状況や関心ごとによって
何が良いかは変わるよね。すまん。
このような質問を通して
相手の信念が絶対的なものではないよね。
ということを自覚してもらえたら成功です。
相手を批判したり、攻撃してはダメだよ。
信頼関係も大事だよね。
お互いの立場を相対化できても
まだ、同じ方向に向かって進んでいるとは言えません。
さて、次のフェーズは共通の目標を決めることです。
STEP③ 共通の目標を明らかにしていく
お互いに見ている世界は違うよね。
と納得しても、意見が合わさることがありません。
異なる世界の共通項を見つけていきましょう
共通項?
ポメラニアン好きと、ダックスフンド好きの共通項は「犬好き」です。
「きのこの山」推しと、「たけのこの里」推しの共通項は「お菓子好き」です。
このようにお互いの「関心」と「キッカケ」が共有できたら
下記のような質問で共通する目標を見つけ出していきましょう。
- 共通している目標はありませんか?
- どのような目的であれば共有できそうですか?
「きのこの山」「たけのこの里」の
共通する目的は、日本のお菓子界を盛り上げるってことかな。
ふふふ。本当はケンカしたいんじゃなくて
一緒に盛り上がりたいんだよね。
STEP④ 役に立つ行動やアイデアを制約の中で実行していく。
共通の目的が明らかになれば
制約がある中で、目標のために役に立つことを
試していきましょう。
このように訴えかけていきます。
「きのこの山」しか認めないなんて言ってごめん。
日本のお菓子を盛り上げるためには何ができるかな?
そうだね。どちらが美味しいか人気投票
をすれば盛り上がるかもね!
科学的には「世の中に絶対に正しいものはない」ということが明らかになっています。
物事には「制約」があり、その中で「やってみないとわからない」のです。
このように考えることで
どちらのやり方が正しいのか!という言い争いを避けることができるのです。
何が正しいか?より、何が目的達成のために「役に立つか?」を考え
とりあえずやってみて、確かめていくスタンス
まとめ:信念対立解明アプローチはいろいろなところで役に立つ。
いかがでしたか?
信念の対立を解明するためには
- 信念は「関心」「キッカケ」によって相対的に決まるという気づく。
- 共通の目的を決めて役に立つ行動をとっていく
それによって
信念対立という問題そのものを消し去ってしまうのが信念対立解明アプローチです。
理屈はわかっても実践は難しいよね。
実践あるのみだよ。
人生は「信念対立」の連続です。
・どんな家を建てるのか?
・どんな治療を受けるのか?
・どんな政策を実行するのか?
でも信念が対立するのは悪いことではありません。
意見をぶつけて
より良い方法を見つけるのに役立てたいよね。
そうだね。
信念対立を解明して、より良い議論ができれば素敵だよね。
自分の考えを絶対的なものだと思わず、
まず「あの人」の関心やそのきっかけを聴いてみることから始めてみましょう。
一度しかない人生、ますますQOL上げていきましょう!
コメント